
青銅神馬(せいどうしんめ)
白鷹酒造の初代辰馬悦蔵氏の篤志により、辰馬家一統の賛助のもと奉納される。
製作は皇居前広場の大楠公像の馬の作者でもある後藤貞行で、明治三十二年、神社境内に作業所、特設の鋳造場を設けて、完成させている。狛犬。御戎之鐘等と共に戦時供出を免れ、今日に至っている。
手水舎の南に、これを記念する石碑及び青銅碑が遺されている。

「正三位伯爵 冷泉為紀」
は(馳)せ以つ(いづ)る 毛(も)のとや
神も免て(めで)ゝみ(見)む
不(ふ)たつ乃(の)馬能(の)
勇む す賀(が)たを
(裏)
奉納 青銅神馬 二頭
當所 辰馬家一統 外十名
明治三十二年 十月吉辰 建之
辰馬家一統により奉納された拝殿前の青銅神馬の賛碑である。

「大正元年拾壹月 上浣」
鳳臆龍鬐 同存逸姿 金鞍玉勒 長侍名祠
正三位勲一等 股野 琢 題
明治三十二年奉納された青銅神馬の賛碑。大正元年帝室博物館館長 股野琢 の賛で、大正三年五月建てられた。
大東亜戦争の最中、兵器製造の為、不要不急の金属類が供出されるに至ったが、庵治石にはめ込まれたこの銅版碑も国と運命を共にした。昭和三十六年、辰馬悦叟氏令孫悦蔵氏等により復旧されたことが裏面に記されている。
鳳風の心と龍のたてがみを併せ持つ勇ましい姿、金の鞍、玉のくつわを着け、永く名社に仕える、の意。